なぜあの人はスピリチャルやカルトにハマったのか?なぜ抜け出さないのか?の仕組み。【依存】と【確証バイアス】
なんであの人があからさまに怪しいカルトに?とか、
自己啓発セミナーにたくさん参加してるわりに、
(セミナーは別に悪いわけじゃなく、その人が変ってないことと、頻度が問題ね)
全然変わらない人っていると思います。
カルトに至っては被害者の会なども探せばたくさん出てくるし、
「なぜ?」ってなるのですが、
その原因は大きく分けると2つなんだと思います。
◇まずは【依存】
カルトに「ハマる」
というのはどのような状態かというと「依存している」ということ。
何に依存が起きるか?というと【感動】や【感激】。
僕も有名な心理学者や、
経営者のセミナーに参加したときに、
「脳ってそんな仕組みだったのか!」とか、
「なるほど僕も同じ苦労をしてた!」とか、
「そんな経営術が!」など、
知らなかったすごいメソッドなどに出会うと、
感動や感激が当然あるわけです。
カルトなら、
悩める自己探求系の方に、
「あなたのせいじゃない(前世のせい、霊のせいなど)」(これは効果的)
「あなたにはすごい才能が眠っているけどまだ発揮できていない」
「自分もこれを信じたおかげでなりたい自分になれた」
「ありのままでいい」や、
「先輩信者がいかに幸せか?儲かってるか?(これは仕込みね)」を見せ、
オウム真理教なら【凡夫】とか、
最近のミニカルトなら【庶民】とか、
この教義を知る人と知らない人を差別化して特権階級意識を植え付け、
教祖やカルトのスピーカーの力と勘違いさせたりします。
感動や感激があるわけです。
で、
映画と一緒で、
人間の感情は受け取っただけならすぐに消えるから、
セミナーやカルトの集会での感動は、
それに関わっていないと消えていきます。
まともな自己啓発のセミナーなら、
ちゃんとそのメソッドを行動すれば、
「受け取った」から「行動した」になり、
成果が出れば感動は定着して自分の物になるので、
自己啓発セミナーなどは行動をすればOKなのですが、
何も行動しなければ、
三日もすれば今までの自分に戻るので、
また感動や感激を味あわうためにセミナージプシーになります。
カルトは依存そのものを作るのが目的だったりしますから、
子宮にパワーストーン入れたり、
祈ったりしてもカルトの狙い通り成果はでないわけです。
そうなるとまた感激や感動を手に入れるために、
お金を払って集会やトークライブに参加します。
感激、感動依存の出来上がりです。
お金を払って参加していればいるほど、
「これは間違いじゃない!」と思いたい気持ちから、
自分に都合の良い事実ばかりを探し始めます。
これが二つ目の【確証バイアス】。
◇【確証バイアス】
人は「正しい」あるいは「本当」だと思っていることについては、
その裏付けとなる情報ばかりを収集したり、
その信念を補強することに、
多くの時間や労力をつぎ込もうとする傾向があります。
逆に反証となるような情報については、
関心を持とうとせず無視したり探す努力自体を怠ったりします。
このことは人間なら誰しもが共通して当てはまる普遍的な心理作用で、
「確証バイアス」といいます。
以下はカーネギーの言葉ですが、
「私たちはある事実が気になると、
頭の中にあることを補強する事実を猟犬のように追いかけ、
ほかの事実はすべて無視する!自分の行動を正当化する。
希望的観測に都合の良い事実や、
偏見を正当化する事実のみを欲しがるのだ」
カルトに傾倒する人はこれが強くなる。
いくら被害者の会もあって、
問題になっていることなどを伝えたりしても、
依存を認めたくない、
お金や時間が無駄だったと思いたくないことから、
都合の良いことにしかフォーカスしなくなる。
だから抜け出せなくなる。
【誰かや何かのメソッドに幸せにしてもらいたい】
【上手くいかないのは自分以外の誰かや環境のせい】
まずはこの辺から抜け出さないと、
延々とその罠はそばにあるのだろうなぁ。