心理学カフェ 

脳科学、心理学に精通するカフェオーナーのブログ

幽霊の正体と社会洗脳(オカルト要素ゼロです)

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幽霊の正体のお話です。

幽霊はいないのだけど(浪漫がなくて申し訳ないけど)、

いた方が都合が良い人がいるのと、

社会全体で【いる】前提で洗脳しあっているおかげで、

まるで幽霊が【いる】ように思われているのが現実です。

「でも見えるし!声とかも聞こえるんですけど!」

という方のために「あなたはなんで見えるのか?」のお話と、

なんで社会洗脳のが起きているのか?をお伝えしたいなと思います。

 

まず映像は目で見てません。

脳の視覚野で見ています。

しかもその映像は1000分の1秒遅れて作られます。

眼球にくっついてる視神系の束(いわゆる盲点)

で眼球に写ってない映像を修正したり、

眼球に写っているけど、要らない映像を消したりするので、

視覚野で映像になるまで1000の1秒かかる。

皮膚感覚、聴覚もそうで、

要らない感覚や、音を消してから感じるし聞こえます。

勉強中の遠くの工事音や、

講演を聞いている時のエアコンの音、

首に触れるシャツの布の感覚など、

今、重要でない感覚は、

鼓膜は震えていても脳までは届かない。

しかも5%しか脳には届かないので、

95%は見えない聞こえない感じない世界です。

(詳しくは僕の過去のブログや中高生向きの書籍【進化しすぎた脳】などを参照)

ってことは、

脳の中の映像は電気的処理後の過去の世界です。

【今】ってないんですよ。

認識が生まれた時は全て過去なんです。

これが【霊】が見えるポイントです。

「財布がない!」と強く思っていれば、

物理世界には財布はあって眼球には写っていても、

脳にどの情報を届けるか決める機関(網様体賦活系)

の働きで脳には映らない。

逆も然りで、

「小学生女の子ので赤いランドセルを背負った霊がそこにいる!」

と強く信じていれば、

現実世界はいなくても、

脳内にファイリィングされている過去の記憶から、

 小学生女の子ので赤いランドセルを背負った霊を、

視覚野に登場させます。

本人にとっては超絶リアルです。

だからいるとしか思えない。

でも全てのリアルだと思っていた世界は、

編集後の過去で電気信号なんだぜ!ってことね。

だから本人次第でどうにでもなる。

情報処理に介入できれば、

他人に見せたいものを見せることも可能です。

安倍晴明とか、

有名な歴史上の能力者は、

現代の催眠術師と同じで、

変性意識作るのが上手な人だったのだろうと思います。

 

【でも!葬式するし、霊って世界中で信じらてるし!】思う人が多いと思う。

いないと言われても、

釈然としない感じになる人がほとんどだと思います。

それはなぜか?というと社会洗脳の効果です。

13歳くらいまでの、

脳が習慣を作る大事な期間(クリティカルエイジ)に、

子供にとってはその人がいないと死んでしまうレベルの、

重要な存在【親や周りの大人】が「お盆」「葬式」「墓参り」など、

幽霊がいることが前提の行為をしているのをたくさん見ている。

これが一番大きな要因だと思います。

(葬儀やお盆を悪いことと言っているわけじゃないですよ)

だからロジカルに「幽霊はいない」と言われても信じられない。

クリティカルエイジの体験は、

恒常性の維持レベルになってしまうので、

変えることがなかなかできないですしね。

 

幽霊や神がいないことがわかっても、

いた方が都合がいい人がたくさんいることも原因でしょう。

いることが前提の商売はもちろん、

恐怖が人をコントロールするのに一番効果があるので、

なかなか寝ない子供に「早く寝ないとお化け出るよ!」っていうのも、

便利な恐怖によるコントロールですから。

親もそのまた親も、

隣近所も疑いもなく幽霊がいる前提を続けてきているので、

疑うことができない。

こういう現象を社会洗脳と言います。

 

ちなみに幽霊や生まれ変わり(輪廻)を最初に否定したのは釈迦です。

輪廻はバラモン教の支配者層が、

「今世で酷い思いをすると来世で良いことあるよ、

だからあなたはそのままで良い」

ってことにして、

権力を維持できるように、

他のカーストから反抗を起こさせないように作られた支配の仕組みです。

前世を自慢する人は、

よほど今に幸せを感じていないか、

自分で変えられないこと(前世)で、

人を判断する差別主義者なんだろうと思う。

ちなみに【年上が無条件に偉い】ってことにして管理の仕組みを作った、

孔子儒教も支配の仕組みです。

(別に悪い年上を敬うな!と言っているわけではないよ)

それらを釈迦が全否定して、

生まれ変わりはないから、

「真実を知るなら生きているうち」と教えを説いたのが釈迦。

ちなみに霊はいないから死体から服を剥ぎ取って着ていたのが、

もともとの坊さんの服「糞掃衣」。

死体から出た糞と尿つきの服を洗って使ったから、

今でも坊さんの服は黄色なんですよ。

 

今の仏教は幽霊ありきだし、

「その時代にあった、みんながわかる言葉で話せ!」

と、呪文を禁止したのも釈迦なのに、

般若心経とか呪文でしかないけど。

 

大切な人が亡くなったら、

「幽霊がいたら話せるのになぁ」と誰でも思うはず。

そう思う心の動きを【迷い】と言い、

でもやっぱり幽霊がいないので、

話すことができないのを【無明】と言い、

それでもいて欲しいと思う心を【煩悩】と言うそうです。

釈迦はそう教えていたはずなのにね。

 

目に見えないことでも存在していることはたくさんあります。

電波も見えないけどTVや携帯に映像を送るし、

唇と顔の皮膚の境目の細胞も、

どうやって情報を伝達しているか未だに解明されてませんが、

「お前は唇ね!こっちは皮膚になる」と、

同じ細胞間で情報を伝達しあって変化してます。

そんな細胞で構成されている人間同士は、

色々な目に見えない非言語の情報のやり取りを行っているでしょう。

不思議なことを全てを否定しているわけじゃない。

どんなことを信じていても自由だけど、

僕や僕の仲間に迷惑をかけるようなカルトや思想なら、

僕は全力で否定します。